キャッシュレス化が多方面で浸透してきている中で、クレジットカードは最も多くの人に普及しています。日頃からクレジットカードで様々な買い物を行う方も多いと思います。
その中で、大きな買い物をしたりクレジットカードを利用し過ぎてしまったりして、支払額が想像以上に大きくなっていた、なんてこともあるのではないでしょうか。
そんな時、分割払いやリボ払いを利用すれば月々の支払金額の負担を軽減させることが出来ます。
ここでは、そんな分割払いとリボ払いの特徴やそれぞれの違い、メリットデメリットなどを紹介していきます。
分割払い・リボ払いの特徴
分割払い
分割払いとは、利用金額の支払い回数を指定する支払方法です。
例えば6万円の財布と9万円のジュエリーを購入し、それぞれの支払い方法を分割払いで3回払いに指定した場合、3か月間でその金額を支払っていくことになります。そのため月々の支払金額は2万円(財布)+3万円(ジュエリー)に+手数料が加わります。
支払い回数は2・3・6・10・12・15・18・20・24回などから選択できます。
また、分割払いによって発生する手数料は指定した支払回数が多いほど手数料の金額も大きくなります。
リボ払い
リボ払いとは、毎月の支払金額を一定にする支払方法です。
例えば定額方式で毎月の支払いを1万円のリボ払いと設定した場合、6万円の財布や9万円のジュエリーを購入しても月々に支払う金額は1万円です。この支払金額には元金と手数料が含まれています。
また、同じ月や違う月にリボ払いで新しい買い物をしたとしても月々の支払いはあらかじめ設定した一定の金額となります。
そんなリボ払いの返済方式には元利定額方式と元金定額方式の2種類の返済方式があります。
元利定額方式 | 手数料と元金の合計額を定額で支払う |
元金定額方式 | 元金が定額となり利用残高に応じた手数料が別にかかる |
二つの返済方式の違いは、簡単に言ってしまえば月々に支払う一定額に手数料を含むかどうかです。
元利定額方式は毎月の返済額が一定なので返済における計画を立てやすいですが、返済を重ねるごとに毎月の返済金額に占める元利の割合が増えていくという特徴があります。
一方で、元金定額方式は元金が早く減るため総利息額を抑えやすく、毎月の返済金額は返済を重ねるにつれて減っていくという特徴があります。
リボ払いの返済方式にはもう一つ、残高スライド方式という返済方法もあります。これは支払い残高の大きさに応じて支払額が段階的に増減する決済方式です
リボ払いでは月々の支払額を少なくするほど、手数料の合計金額が高くなります。
分割払いとリボ払いの違い
手数料
分割払いもリボ払いも手数料が発生しますが、その発生する対象が異なります。
分割払いの場合、商品代金に対して手数料が発生しますが、リボ払いの場合は返済残高全体に対して手数料が発生します。
例えば分割払いで6万円の財布と9万円のジュエリーを購入した場合、6万円の財布と9万円のジュエリーそれぞれに手数料がかかります。一方でリボ払いでは財布とジュエリーの代金を足した15万円に手数料が発生します。
分割払い (3回払い) |
(2万円+手数料)+(3万円+手数料) | (2万円+手数料)+(3万円+手数料) | (2万円+手数料)+(3万円+手数料) | ||
リボ払い(月々1万円払い) | 1万円+手数料 | 1万円+手数料 | 1万円+手数料 | 1万円+手数料 | ・・・ |
支払期間
支払回数を指定する分割払いと、クレジットの利用残高を毎月ほぼ決まった金額で払うリボ払いとでは支払期間が異なります。
分割払いでは自分が指定した支払回数の期間で支払いが終了しますが、リボ払いでは設定した毎月の支払金額によって支払い期間が変わります。
分割払い (3回払い) |
2万円 +手数料 |
2万円 +手数料 |
2万円 +手数料 |
||
リボ場合 (毎月5千円) |
5千円 のみ |
5千円 +手数料 |
5千円 +手数料 |
5千円 +手数料 |
・・・ |
分割払い・リボ払いのメリット
以下では分割払いとリボ払いのメリットを紹介していきます。
分割払いのメリット
分割2回払いだと手数料が発生しない
ほとんどのクレジットカードでは支払い回数を2回払いに指定した場合、一括払いと同様に手数料は発生しません。
二回払いを利用すれば手数料も発生せずに利用額の半分を来月に回せるので、その時の経済状況などを考慮しながら気軽に負担を軽減することが出来ます。
このように、分割2回払いを利用すれば、買いたいものがあるがすでにその月にクレジットカードを使い過ぎてしまっている時や、高額なものを購入したい時にその負担を小さくすることが可能です。
しかし、場合によっては分割2回払いが利用できない店舗も少なくはないのでそちらには注意が必要です。
支払期間が明確
分割払いは自分自身で支払い回数を指定するため、支払いが終了する時期を明確に把握することが出来ます。
そのため、購入した物の金額に合わせて計画的に利用していくことが可能です。
あとから分割払い
カード会社によっては商品を一括払いで購入した後でも、分割払いを行えるサービスを提供しています。
この場合、手数料が無料である2回払いは選べませんが、3回払いから選択することが出来ます。
一括払いで購入したものの、経済的な理由などからから引き落とし金額を調整して負担を減らしたい際などに非常に便利です。
リボ払いのメリット
経済管理がしやすい
リボ払いでは毎月の支払額を一定にできるため、その返済金さえ準備があれば問題ありません。
たとえ、新たにリボ払いで買い物などを行い支出が増えたとしても、毎月に支払う金額は変わらないので、急に出費が増えるという心配もありません。
あとからリボ払い
分割払いと同様に、カード会社によっては商品を一括払いで購入した後でもリボ払いを行えるサービスを提供しています。
高額な買い物をしてしまいその月以降の返済が不安になってしまった時などに、月々支払額を一定の金額に変更することが出来るのは非常に便利です。
分割払い・リボ払いのデメリット
以下では分割払いとリボ払いのデメリットを紹介していきます。
分割払いのデメリット
分割払いは割賦払い利用枠によって上限が決まっている
どのクレジットカードにも割賦払い利用枠というものが定められています。
この枠は分割払いを行うことのできる上限額を定めたものです。
例えば、総利用枠が100万円で割賦払い利用枠が50万円の場合、分割払い残高が50万円を超えると、あとは一回払いしか利用できません。
また、カードによっては総利用枠と割賦払い枠の金額が同じものもあります。一見、分割払いをたくさん利用できるようにも感じますが、割賦払い利用枠が大きいからといってむやみに使い過ぎてしまうと、その残高が総利用枠を圧迫してしまい、使える残額が少なくなってしまいます。
万が一、クレジットカード利用限度額をオーバーしてしまった場合は急にカードが使えなくなってしまうので注意が必要です。
分割回数が多いほど手数料は高くなる
分割払いでは、分割回数が多いほど毎月の金額は少なくなりますが、その分手数料は増えていきます。手数料の利率はカード会社によって異なりますが、どの会社も12.00%~15.00%くらいとなっており、さほどの差はありません。
分割対象の金額が小さければ発生する手数料も少ないので、そこまで高いと感じることはないでしょう。しかし、対象の金額が高ければ高いほど、そこに発生する手数料は大きくなります。
以下は10万円のものを3回払いと12回払いで購入した際の手数料の違いについて、あるクレジットカード会社の利率をもとに作成した表です。
支払回数 | 利率 | 手数料 |
3回 | 12.25% | 2040円 |
12回 | 14.75% | 8160円 |
3回払いでは手数料は2040円ですが12払いの場合は8160円と6千円近くの差が生じます。
このように、大きな金額のものを3回で支払う場合と12回などで支払う場合ではかなりの手数料の差が発生します。
そもそも、1回や2回払いの場合手数料は発生しません。つまり、この手数料はあなたが損をしている金額ともいえます。
分割払いを利用する際には手数料をかけてまで分割払いを選ぶべきか、また選ぶのであれば何回に分ける方がよいのかなどを考慮することが非常に大切です。
リボ払いのデメリット
手数料が高い
リボ払いの利率はどのクレジットカード会社も平均で15.00%ほどとなっており、比較的高いものとなっています。
利用残高が多いにも関わらず、返済金額を少なく設定してしまうと月々の返済額のほとんどが高い手数料の支払いに充てられてしまいます。そうすると利用残高がいつまでたっても減らず、なかなか完済することが出来ません。
利用残高が膨らみやすくなる
リボ払いは毎月の支払金額が一定なので、お金を消費していると感じられずに新たなリボ払いを繰り返し、利用残高が膨らんでしまうケースが多いです。
すでにリボ払いの返済があるにもかかわらずどんどんと新しいリボ払いを重ねていってしまうと、月々の支払金額は変わらないまま手数料の割合や返済残高が大きくなっていくので注意が必要です。
分割払い・リボ払いを損なく支払う方法
分割払いやリボ払いを利用する際には、いかに手数料を多く払わずに返済を完了させるかが非常に重要になります。返済期間が短ければ短いほど支払う手数料は低くなるので、そちらを考慮しながら返済期間や金額を決めていくことが大切です。
以下では分割払いとリボ払いにおいて、支払の期間を短くし余分な手数料を払わずに済む返済方法をいくつか紹介していきます。
繰上返済
繰上返済とは、毎月の支払と別に利用残高の全額または一部を返済する方法です。
ボーナスが入った月や、予測外の収入が入った際に繰上返済を利用するケースが多いです。
繰上返済を行うことで利用残高を減らすことができ、利用残高が少なくなれば手数料も小さくなるので余分な手数料を払わずに済むとともに返済スピードを促進させることが出来ます。
支払額を上げる
リボ払いでは指定した月々の支払額を上げることが出来ます。
リボ払い返済期間中に新しいリボ払いを重ねれば当然利用残高が増え、それに伴って手数料が高くなります。そうすると、指定していた月々の支払額では返済額より手数料の割合が大きくなってしまう場合があります。
そんな時に、月々の支払額を上げることで手数料の割合が大きくなるのを防ぎ、しっかりと利用残高を減らしていくことが出来ます。
ボーナス払い
分割払いやリボ払いの少し複雑な仕組みや手数料が気になる方には、ボーナス払いを選択することもおすすめです。
ボーナス払いとは、クレジットカードの支払を夏や冬のボーナスが入った際にまとめて支払う方法です。
夏か冬のどちらかにまとめて支払うボーナス一括払いと、夏と冬の2回にわけて支払いを行うボーナス2回払いがあります。一括払いでは手数料は発生しませんが、2回払いでは手数料が発生します。
また、ボーナス払いはボーナスが入る社会人だけでなく、学生や主婦の方も利用することが出来ます。
お金をすぐに用意することが出来ない時などでも、ボーナス期まで返済を先延ばしにすることが出来るので、それまでに返済できる環境を整えることが可能です。
おすすめのクレジット
どのクレジットカードでも分割払いやリボ払いは行うことが出来ますが、その中でも分割払いやリボ払いに適した機能やサービスがあるクレジットカードがいくつかあるので紹介していきます。
エポスカード

エポスカードは年会費が無料です。
さらにはインビテーションにてゴールドカードを発行した場合はゴールドカードの年会費も無料になります。通常、ゴールドカードの年会費は5000円なので非常にお得です。(インビテーションの条件は明記されていません)
クレジットカードを利用している時に一定の条件を満たすとカード会社からグレードアップの正体が届くことを指します
そんなエポスカードですが分割払いやリボ払いを有効的に使うことのできるサービスも充実しています。
以下ではそれらのサービスを紹介します。
ポイントサービス
エポスカードでは支払い方法をリボ払い、3回以上の分割払いにするとエポスポイントが200円につき2ポイント貯まります。
通常では利用金額200円につき1ポイント貯まるので、リボ払い分割払いの利用でお得にポイントを貯めることが出来ます。
ためたポイントはJALやANAのマイルやTポイントに換えたり、景品などと交換できます。
海外保険が充実している
エポスカードでは海外旅行傷害保険が自動付帯でついてきます。年会費が無料のクレジットカードで自動付帯がついてくるものは希少です。
補償の内容は、治療を受けるために実際に支出した金額に対して最高270万円までの保険金を受けることが出来たり、携行品を壊してしまった場合は保険金額の範囲内で負担分を差し引いた金額を受け取ることが出来たりなど非常に手厚いです。
カード利用をしなくても、カードを持っているだけで自動的にカード付帯保険が適用となることです
このようにエポスカードでは様々なサービスがありますが、特に海外旅行などに特化したサービスを受けることが出来るのが大きな特徴です。
海外旅行では物価の高い国での出費や、お土産を購入したりする際など、ついつい大きな出費がありがちです。負担を軽減するために分割やリボ払いを利用する方も多いとい思います。その際にポイント還元率が2倍になるのは非常にありがたいですね。
さらに、充実した海外保険サービスが揃っているなら旅行先で万が一のことがあっても安心です。
三井住友カードRevoStyle

三井住友カードRevoStyleは年会費が永年無料で家族カードの年会費も無料です。
三井住友会員のカード機能やサービスはそのままで、お得な年会費で利用できる家族のためのカードです。
毎月の支払い金額は、登録している支払い口座に本人と他に入会している家族の利用分がまとめて請求されます。そのため、家計の管理が便利になるとともにポイントもまとめて付与されるので貯まるのが早いです。
さらに、コンビニ3社(セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン)とマクドナルドでポイントが+2%還元されます。
そんな三井住友カードRevoStyleですが、最大の特徴はリボ払い専用カードである点です。そのため、1回払いでショッピングをしても利用代金が自動的にリボ払いになります。
以下では三井住友カードRevoStyleのリボ払いに特化した特徴を紹介していきます。
リボ払い手数料が驚きの9.8%
一般的な三井住友カードのリボ払い手数料は15.0%ですが、三井住友カードRevoStyleではリボ払い手数料が9.8%と驚きの低さを誇っています。
リボ払いの最大のデメリットともいえる手数料の高さをここまで下げれているのは唯一、この三井住友カードRevoStyleだけでしょう。
リボ払い手数料が発生した月の還元率が2倍に
三井住友カードRevoStyleの基本還元率は0.5%ですが、リボ払い手数料が発生した月はポイント還元率が2倍になります。(三井住友カード発行のクレジットカードならほとんどが2倍になります)
三井住友カードはポイントサービスが充実していますが、それに加えてリボ払い手数料のポイント還元率も2倍になるのは嬉しいですね。
決済方式は残高スライド方式
残高スライド方式とは支払い残高の大きさに応じて支払額が段階的に増減する決済方式です。
残高スライド方式では利用残高が多くなればなるほど毎月の支払額が大きくなりますが、その分早く完済することが出来ます。
大きい買い物をした場合などは、返済額をついつい低い金額に設定してしまい、返済期間が長引きがちですが、残高スライド方式であればそこに甘んじることなく返済していくことが出来ます。
繰上げ返済も可能
三井住友カードRevoStyleでは繰上げ返済が出来るので、高い手数料をかけずに返済することが可能です。ポイント2倍サービスと連携させてお得にポイントをためつつ、ボーナスが入った際などは、繰上げ返済で増額して早めに返済していきましょう。
このように、三井住友カードRevoStyleはクレジットカードの中でも珍しい、リボ払いに特化したクレジットカードであり、圧倒的な手数料の低さにもかかわらず手数料が永年無料の非常にお得なカードです。
そのため、リボ払いをしなければならない場合に備えて1枚発行しておくというのもおすすめです。
まとめ
このように、分割払いとリボ払いにはメリットもあれば、いくつかのデメリットも存在します。どちらも経済的負担を軽減することが出来ますが、そこにかかってくる手数料は本来払わなくても済んだ金額でもあるという事を忘れないでください。
どちらの方が優れているなどはなく、利用者の置かれている状況に応じて、適した方を利用していくことが大切です。