こんにちは。
筆者は東北投信という、つみたてNISAを中心とする長期投資に関するブログを運営しています。
いつも「20年運用したら」みたいなテーマで書いてるので、「長期投資の人」というイメージをもたれているようです。
しかし、筆者自身はもう少し雑食で、長期投資を始める前に少し紆余曲折があり、今のスタイルに落ち着きました。
そこで今回は、長期投資を始めるに至った「象徴的な出来事」として、昔イナゴトレードしていた頃のプチ失敗談を紹介したく思います。
これでも、投資を始めた当初は「株やったら大儲けできるんじゃね」みたいな、浅はかな運用を行なっていたんです。
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ツイッターで話題になった銘柄を追う日々
そもそも筆者は会社員時代に20万円という少ないお金で投資を始めました。
もともと大してお金を持っていなかったというのもありますが、「1万円を1億円にしたい」という、株初心者あるあるな願望を持っていたのです。
まぁ、損をせずにお金欲しかったですしw
というわけで、「20万円からいくら増やせるか」というマイルールを課してました。
一応、毎日トレード記録(というか収支記録)をつけて、「いくら増えた」とか、「明日はどの銘柄を買うか」とかやっていたものです。
ただ、当時はまだ投資のことはよく知らなかったので、ツイッターで話題になった銘柄をチェックし、買えそうな金額なら買う、という方法でトレードしていました。
いわゆる「イナゴ」です。
例えば、当時話題になった銘柄に「日本通信(9424)」があります。株式分割後に大きく値を上げ、そこに便乗して取引していました。
▼日本通信のチャート

凄い「握力」のある人がいて、「市況かぶ全力2階建」でも話題になっていました。
>>とんでもなく握力がある日本通信の投資家、4年ぶりに生存を確認
イナゴタワーの天辺に立っちゃった
今も忘れないあの銘柄
さて、様々な銘柄をトレードしていると、必然的にイナゴタワーの天井で掴んでしまうケースも出てきます。
イナゴタワーとは個人投資家の回転売買で作られるタワー上のチャート(by wikipedia)のことで、タワーが完成した暁には・・・・・・そう、崩れるだけです。
その銘柄が、ディー・ディー・エス(3782)です。この企業がどういったサービスを提供しているかは知らず、ただ株価が上がっていたから、という理由だけで買いました。
たぶん、100株17万円ぐらいで買ったと思います。
日本通信のときの経験ゆえ、「まだ持っていれば上がるだろう」と甘く考えていました。
チャートは短期平均線と中期平均線が接触する直前。短期線が反発するか、それともデッドクロスして崩壊するか、といったところでした。
結果はデッドクロス。タワーは崩壊へ
残念ながら、短期線は反発せず、そのままデッドクロスして、タワー崩壊が始まりました。
長期投資でもない限り、デッドクロスはさっさと逃げたほうが良い・・・のですが、会社員の筆者。そういう状況は知らずに、のほほんと仕事をしていたわけです。
帰宅途中に現在の評価額を見てびっくり。
「あ、1万円も含み損になってる!」
今となっては「1万円ぐらいの含み損でびびるなよ」ってところですが、投資を始めて間もない当時の筆者にとって、1万円の含み損は驚くほど「巨額」の損失です。
しかも、運用しているお金はたかだか20万円なのですから、その1万円は5%の損失と同義なのです(額で考えてはいけません。投資は率で考えるのです。)
状況が好転することを願うも・・・
筆者が愚かだったのは、この時点でさっさと成売を入れて逃げるべきでしたが、「まだ値を戻すのではないか」と淡い期待を持ちつつ、うどんをすすってました。
今まで株価は上がってきたわけだし、これは一時的なものではないか、と。
この希望は簡単に打ち砕かれるんですけどねw
イナゴタワーは本格的な崩壊へ。そして損切り・・・
それから数日は持ちこたえましたが、日増しに高値が切り下がって行くので、ロスカットを決断すべき日が近づいてきました。
今も忘れません。2014年7月10日のことです。
この日は始値は1,414円で始まり、大きく値を下げて、終値は1,284円でした。
この価格帯の株価にしては値動きが大きく、タワーから逃げる「イナゴ」が多いことを物語ります。
斯くして、筆者もその一匹になりました。名前をつけるなら「養分イナゴ」に間違いないでしょう!(ただし、買い煽りなどはしません!)
その損失額は26,900円。
▼当時のディー・ディー・エスのチャート

1万円の含み損でビビッていたときに逃げていれば、残りの16,900円は助かったんですけどね。
お昼はしっかり食べる筆者もこの日だけは飯が喉を通りませんでした(某牛丼やさんごめんなさい)。仕事にも集中できず、
同僚「筆者さん、どうしたんですか」
筆者「株で損をしたーううううーー」
同僚「いくら損をしたんですか」
筆者「2万円ちょっと・・・」
同僚「2万円の損でへこんでるんですかw」
みたいなこんな状況。
いや、ほんと2万円ちょっとの損失で何を言ってるのか・・・、といったところですが、リスク許容度を超えた取引とはこういった状況を言うのだな、と思うわけです。
筆者人生で、投資が理由でご飯を食べられなかったのはこれが最初で最後です。
なお、この話は証券会社の中の人など、投資関係の人と話す機会がある時には、笑い話に利用しています。
まとめ:損切り以降の話

この日までは比較的毎日トレードしていましたが、だんだんトレードの間隔が長くなっていきます。
毎日のように記録されていたトレード記録は7月15日、7月31日、8月31日と長くなり9月でストップしました。
一方、この時目をつけたのが投資信託です。
当時はまだ毎月分配型投資信託が全盛で、最初に買ったのは米国REITものでしたが、そこから分配金の特徴や、無分配で運用するインデックスファンドの優位点などに気づくにいたりました。
この出来事が無ければ、東北投信は存在しなかったかもしれませんね。
ちなみに、株のデイトレはもうやりませんが、FXならたまにやってますよ。記事に書かないだけで。
- ライター:みらい@招財進寶(@instockexnet )
- ブログ:東北投信
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